こんの典人

横浜市会議員(緑区)

こんの典人 活動中

こんの典人活動中NO.102

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財政ビジョン審査
財政運営について山中市長と議論

 

横浜市の長期的な財政見通しを踏まえて、持続可能な市政運営に向けて「財政ビジョン」の審査が行われました。私は、会派(立憲民主党)を代表して山中市長他に質問しました。以下、質疑の要旨を掲載致します。(詳細は、市会のホームページをご覧ください。)

 

1,歴代市長の財政運営の方向性について

(今野)財政ビジョンの議論の中で山中市長は、今が時代の転換期であるという見解を示された。この機会に私が市会議員としてご一緒した歴代三市長の時代を振り返りたいと思う。歴代三市長の財政運営の方向性及び取組みについて伺う。

 

(伊地知副市長)高秀市長は、人口増加期に遅れていた都市基盤整備を進める一方、一般会計の市債発行額を前年比12%削減など債務抑制に取り組んだ。中田市長は、中期財政ビジョンを策定。一般会計が対応する借入金残高の明確化、横浜方式のプライマリーバランスにより債務の管理抑制を進めた。林市長は、子育て施策や中小企業振興を推進。借入金残高の縮小、横浜方式のプライマリーバランスの均衡など債務管理を継続。令和2年度には長期財政推計を公表した。

 

2,人口減少への対策

(今野)令和3年横浜市の人口減少も現実となった。人口は政策の基礎であり非常に重要だ。横浜市が人口減少に転じた認識と、それにどう対応していくのか市長の見解を伺う。

 

(山中市長)今後、生産年齢人口の減少による市税収入の減少や高齢社会の進展による社会保障経費の増加などの影響が顕著になっていくと認識している。そのため人口減少を緩和させるための施策が必要である。子育て、教育施策、経済振興策や街づくりなど、横浜の魅力を高めていくことを考えている。

 

(今野)千葉県流山市では、ここ10年間で3万8千人増。特に30歳代が増えている。4歳以下の子どもも増え、合計特殊出生率は全国平均を上回っている。横浜市にも必要な対策により、自然増による持続可能な人口増加施策を要望する。

 

3,財政ビジョンの実効性の確保

(今野)財政ビジョンでは、人口減による市税収入の減、高齢化の進展による社会保障経費の増へと、前提条件が変化している。そこで、予算規模と本市財政の状況について財政局長に伺う。

 

(財政局長)一般会計について、平成22年度とコロナの影響を受ける前の令和2年度と比較すると、約3割増加しています。増加の要因は、県費負担教職員の市移管以外には高齢化の進展による社会保障経費の増加などが要因である。しかし、歳出の伸びを補うほど市税収入が増加していないため財政の硬直化につながっていると認識している。

 

(今野)歴代市長で初となる中長期の財政方針を策定する財政ビジョン策定を決意した思いについて市長に伺う。

 

(山中市長)市長に就任する前から今日まで一貫して、市民の皆さんに何をすべきか、何ができるかを考えてきた。市長就任後、改めて市の課題や財政状況の認識を深め、職員とも議論を重ね、その中で、子どもや将来の市民に対して横浜の豊かな未来を繋いでいく、持続的な市政の実現に向けた行動を興していくことが、第一に取り組むべき私の責務と考え、財政ビジョンを策定することにした。

 

4,100大事業と歳出改革

(今野)歳出改革では、一般財源の充当額の多い上位100大事業を中心に歳出を検証することが必要と考える。100大事業には例年同じような事業が並んでいるのか、また、どうような性質の事業か、さらに、直近の見直し状況について総務局長に伺う。

 

(総務局長)金額で見た場合に100大事業の上位の事業は、人件費、公債費、介護保険事業費会計繰出金、保育教育給付費などの社会保障経費、下水道会計繰出金となっている。令和3年度と4年度予算を比較すると、東京2020オリンピック・パラリンピック事業といった終了事業や一部の事業費会計繰出し金を4億円削減、放課後キッズクラブ事業では、国費を約2億3,900万円確保し、市費を抑制した。

 

(今野)100大事業の現状や課題の分析の進捗状況について伺う。

 

(総務局長)分析について2つの作業を進めている。一つは、全体の傾向が分かるよう性質別、目的別、法定事務の有無などに分類整理した概要版作成を進めている。もう一点は個々の事業の効率性や有効性といった客観的な指標などによる整理を進めている。

 

(今野)分析後、具体的な見直しの中で市民生活に影響を及ぼすものについては市民の理解が必要だ。市民理解を得るための方策について伊地知副市長に伺う。

 

(伊地知副市長)歳出改革については、それぞれの事業の状況や効果を検証し、根拠をもって方向性を整理していく。こうした内容や未来像を様々な世代に合わせて情報発信し、双方向型の取組みで市民の理解に努めていく。

 

5,制度的課題

(今野)財政ビジョンでは、財政運営の基本方針の6本の柱の一つに「制度的対応」を掲げている。「都市規模ごとの住民一人当たりの歳出額」は、一般市においては規模が大きくなるにつれてスケールメリットが働き、住民一人当たりの歳出額は低減している。しかし、中核市になるとこの傾向が反転し、指定都市の平均では人口10万人未満の一般市よりも歳出額が大きくなっている。市民はあまり知らないと思うが、指定都市の住民一人当たり歳出額が一般市に比べて大きい理由を財政局長に伺う。

 

(財政局長)指定都市は、人口の集中や産業の集積に伴い大都市特有の財政需要がある。また、児童相談所や保健所の設置など様々な事務を道府県に代って担っている。それらにより住民一人当たりの歳出額が一般市に比べて大きくなっている。

 

(今野)こうした自治体の規模ごとの財政需要の差に対し、国がしっかりと財源措置を行うよう求めるべきと考えるが、財政局長の見解を伺う。

 

(財政局長)国による地方交付税の算定上では、自治体ごとの権能の差、人口密度、都市化の程度などの行政経費の差は、補正係数等を用いて理論上では反映しているとされている。しかしながら、実態としては十分に反映されているわけではないと考えている。必要な財政需要への確保に引き続き要望していく。

 

(今野)地方交付税による財源保障は地方財政制度の最も大切な機能である。引き続き要望をお願いする。私は、地方交付税が、臨時財政対策債として地方に借金をさせる形である点も大変な問題だと思っている。
また、ふるさと納税制度により令和3年度の市税の流出額は171億円と見込まれ、市税収入への影響は甚大だ。ふるさと納税利用者の多くは返礼品で寄附先を選んでいる状況で、自治体の返礼品競争、寄附の奪い合いは年々激化している。年収1,000万円を超える人の一人当たり控除額は20万円にも及び、返礼品と高額の控除額で節税の二重取りになっている。私はかねてからこの制度には反対の立場だが改めて強く憤りを感じている。そこで、ふるさと納税制度に関する課題認識について財政局長に伺う。

 

(財政局長)ふるさと納税制度については、返礼品を目的にした寄付により都市部の地方自治体の財政に与える影響が大きくなっており大変課題であると認識している。また、寄附金税額控除の控除額が所得に比例して高くなるので、高所得者ほど大きな節税効果が生じることも課題と考えている。

 

(今野)固定資産税においても、国の政策的な税負担軽減措置による新築住宅等の減額などで約40億円の減収が生じている。本市を含む大都市は、税制面においても制度的に苦しい立場にある。税制面における制度的課題の改善に向けた取組について伊地知副市長に伺う。

 

(伊地知副市長)自主財源である市税の安定的な確保と財政運営の自律的な向上につながる税制と税源配分を実現するため、国及び県に対して粘り強く要望していく。ご指摘のあった、ふるさと納税による都市部の大幅な税収減、固定資産税など地方税に対する具体的な課題についても、国に対して引き続き制度改正を求めて行く。

 

(今野)財政ビジョンは、将来に亘る持続可能な市政運営を実現するために市民の理解を得ながら、今後厳しいアクションに取り組んで行く。本市ができることに責任をもって取り組み、国の制度も実態を踏まえたものであり続けなることが欠かせない。そこで、制度的対応で掲げていることを国にもとめる市長の決意を伺う。

 

(山中市長)制度的対応で取り上げた課題は、構造的かつ永年に亘る課題であり、国の財政状況もあり直ちに要望が実現できるほど容易ではないと考えている。日本全体の発展をけん引する大都市・横浜として、客観的なデータを用いながら、現場の実態を伝え、他の指定都市とも連携して粘り強く働きかけを行っていく決意だ。

 

6,ファシリティマネジメントの推進

(今野)資産の利活用について伺う。保有する資産を有効に活用し、財源としての活用や様々な行政課題の解決に充てることも重要と考える。今回、財政ビジョンで未利用や暫定利用となっている土地が約100ヘクタールあり、利活用の目標が掲げられている。しかし、様々な課題のある土地が多い。そこで、活用を進める上での課題とはどのようなものか財政局長に伺う。また、財政ビジョンを踏まえた資産活用基本方針の改定の方向性について伊地知副市長に伺う。

 

(財政局長)未利用等土地については、主に3つの側面から課題がある。現在、3分の2の土地が地域を代表とした暫定利用となっており、その多くが長期間に亘っており調整が必要だ。約2割が事業の開始時期が定まっておらず、事業化の見極めをするプロセスが必要になる。民間活用の視点としては、約2割が市街化調整区域にあり市場性の低さや建築法令上の制限を受ける等課題を抱えている。

 

(伊地知副市長)今回改定する資産活用基本方針は、財政ビジョンで掲げた資産系アクション実現に向けた指針となる。未利用等土地の適正化に向けた全庁的な取り組み、協働、共創の視点からより一層柔軟な発想からの利活用の取組み、情報基盤や人材育成などの環境整備などを柱として改定していきたい。

 

(今野)利活用が厳しいであろう土地について、財政ビジョンに掲げた2030年度までに30ha、2040年度までに60haの利活用を進めることは、相当に高い目標である。目標実現に向けた市長の考えを伺う。

 

(山中市長)本市が保有する資産は、市民から付託された貴重な財産である。その価値を最大限発揮させることは重要な責務であると考える。全庁一丸となり市民の理解をいただきながら目標実現に向け全力で取り組む。

 

(今野)公共施設は、これまでも長寿命化を基本とし計画的かつ効果的に保全更新してきた。しかし、2065年までに多くの施設が更新時期を迎える。維持保全コストは一般会計だけで約7.7兆円という。公共施設の保全更新コストの長期推計の概要及び主な課題について、技監に伺う。

 

(小池技監)施設の長寿命化を図りつつ耐用年数経過後に更新するという条件で長期的な保全更新コストを算出した。45年間の総額は約7.7兆円、内訳は公共建築物が5.3兆円、インフラ施設が約2.4兆円。公共建築物の建替え費用は約2.8兆円であることから老朽化に伴う更新コストの増加が最大の課題と考えている。

 

(今野)公共建築物の床面積を縮減しながら、機能やサービスを維持するため施設を売却して床を借り上げるなど手法を検討すべきと考えるが市長の見解を伺う。

 

(山中市長)市では市立保育所の民間移管や床の賃借による施設の確保など、機能やサービスの維持向上を図りながら保有する床面積の縮減を図ってきた。今後、さらに他都市の先進事例なども参考に、民間のノウハウや資金の導入など様々な手法を幅広く検討する。

 

(今野)目標達成に向けて、選択可能なあらゆる手法を考えて進めていただきたい。

ブログ筆者プロフィール

ブログ筆者プロフィール

横浜市議会議員こんの典人 (横浜市緑区)

横浜市会議員 6期目。立憲民主党。
民間企業で働くサラリーマンの視点を大切にしながら、同時に、将来に責任の持てる自治体運営をめざし議員活動に取り組む。

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