こんの典人

横浜市会議員(緑区・民進党)

こんの典人 活動中

「カジノ」とふるさと納税

20161231

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<第4回定例会報告>

 
横浜市議会の第4回定例会が、11月30日から12月20日まで開催されました。この度の議会では、議 員提案による「狭あい道路の整備を促進するための条例の改正」、市長提案による「新綱島駅周辺の区画整理 をするための条例制定」、「戸塚区に新しく整備する墓地の健全運営を図るための横浜市墓地運営基金条例の一部改正」、「緑スポーツセンターの駐車場に利用料金制を導入する条例の一部改正」、「共同住宅の駐車台数の確保率を見直す横浜市建築基準条例の一部改正」など、合計37件の議案が審議され成立致しました。

一方で、この間、国会では、「年金制度改革関連法案(年金カット法案)」や「IR推進法案(カジノを含む統合型リゾート推進法案)」が、あっと言う間に通過しています。
そこで、今回は、横浜市や市民生活にも大きな影響を与えかねない「IR推進法」、「ふるさと納税制 度」について記載致します。是非、様々なご意見をお寄せください。
 

「導入しない」が最も有効なギャンブル依存症対策。
カジノに頼らない経済政策を真剣に

 
カジノを含む統合型リゾート施設の整備を推進するIR推進法案が国会で可決されました。

■不安が残るカジノ推進法

カジノが好きか嫌いか以前に、そもそもこれまで禁止され、暴力団などが関わるカジノ・賭博が年間に何度か摘発されニュースになるのを目にしてきた私としては、「カジノをやれば警察に捕まるようなものが、短い時間の審議で簡単に国会を通過した」と思えて理解できません。
一般的にカジノ推進派の人たちは、雇用が増える、周辺への経済効果が期待できる、税収が増えると言っています。これに対し反対派の人は、破産による自殺者が増える、ギャンブル依存症が増える、暴力団の資金源化する恐れがある、治安の悪化が懸念されるなどと指摘しています。

■家族連れでの入場に驚き

私は、国会で何度かカジノ法案の話題が浮上した際に、シンガポール、韓国、アメリカ・ラスベガスのカ ジノ施設を視てきました。とりわけ自国民が入場できる韓国のカンウォンランドでは、「とにかくカジノをやりに来た!」と見受けられる人が相当多かった印象です。ジーパン・短パン・Tシャツなどの普段着、靴はスニーカー、サンダル履きなど、ごくごく普通の人たちが家族連れでホールに吸い込まれるように入場している光景に驚かされました。また、ソウルから相当離れているのに、朝から晩まで来場する車が絶えないことも印象的でした。

■そもそも対策が必要なほど問題が大きい

その際、当該カジノ運営主体の方にもお話を伺ったのですが、ギャンブル依存症対策としてのカウンセリング指導、月に回数を設ける入場規制、家族からの申請による入場禁止など、様々な依存症対策を取っているとのことでしたが、そもそもそれだけ問題が大きい事業であることが分かりました。
ラスベガスでは、過当競争により大きなホテルが閉鎖(倒産?)し、真っ暗な空間があるなど、決して 「カジノ」の将来が明るい訳ではないと肌で感じました。また、現地のガイドさんは、「ラスベガスはショーなどもあるが人気で続いているのは無料のものばかり。結局カジノ以外にはお金は使わない」と、カジノによる他への波及効果はあまり感じていないと言っていました。

■導入しないのが最も有効は対策

カジノは推進派の人たちが言うようなバラ色では決してありません。また、「外国人観光客や外国人富 裕層の受入のためにカジノが必要」というのであれば、外国人専用にすべきです。それが最も有効は日 本人に対するギャンブル依存症対策になると思われます。そして何もより、安易にカジノに頼らない経 済政策を真剣に考えるべきです。
 
 

ふるさと納税
住んでいる町も故郷も潤う「ふるさと納税制度」へ

 
最近、テレビでもインターネットでも「ふるさと納税制度」のCMをよく見かけます。
私を含め都市部に暮らす人の多くは、故郷へ何らかの貢献をしたいと考えていると思いますが、「ふるさと納税制度」が寄附する側も、寄附をされる側も、固いことを言う様ですが本来の「寄附制度」の趣旨とは大きくかけ離れている様に思えてなりません。

■返礼品目当て?

例えば、インターネットの「ふるさと納税」のサイトを開くと、単なるショッピングのサイトと変わりがありません。つまり「何(返礼品)」を「いくら(寄附額)」でもらえるかが一番目立ちます。高級牛肉や海産物、航空券や宿泊券、墓石までお返しの品物として貰えるふるさと納税制度になっています。
年々件数的にも金額的にも大変好評の様ですが、手放しで喜んではいられません。
前述のように本来の目的は、故郷や応援したい自治体への寄附ですが、返礼品目当てになっていると問題視されています。

■収入の多い人ほど有利

返礼品の金額割合を5割程度(例えば1万円の寄附で5千円程度の返礼品)とすると、単身者で年収3百万円の人が2万7千円寄附した際に、翌年の住民税から2万5千円が戻ってきますので、実質的な負担は2千円になり、さらに返礼品13,500円分程度が貰えることになるのです。
単身者で年収8百万円の人は12万9千円寄附しても翌年12万7千円が住民税から戻ってきますので実質的な負担は2千円になり、さらに64,500円分程度の返礼品を貰えることになるのです。
これらは、総務省のホームページなどの早見表や簡単にシミュレーションできるコーナーで分かるのですが、同じ2千円の負担で、戻る税金の額と返礼品の多さから収入の多い人ほど大変有利と言えるのです。

■横浜市は31億円減収

私が問題視にするのは、前述したように寄附金額から2千円を除いた額が翌年の住民税から控除(一定の上限あり)されるため、住んでいる自治体の財政に大きな影響を与えかねないことです。
私がちょうど一年前のタウンニュースに「横浜市はふるさと納税により平成26年に住民税が5億円(控除)減り、小児医療費助成の1歳引上げにかかる市の負担に匹敵する」旨の問題提起をしました。
ところが28年の控除額は31億円となり大幅な税収減が見込まれているのです。

■翌年の控除は所得税のみのにすべき

ふるさと納税をした人に翌年の住民税から手軽に控除(税金を戻す)する仕組みは、寄附をし易い制度になっていると言えます。しかし、その控除の内訳に所得税分と住民税分があるため、自治体財政に大きな影響を与えることになるのです。
住民税を徴収する目的は、地方自治体による教育、福祉、防災、ゴミ処理などの行政サービスを行うための財源確保ですので、突然に税収が大幅に減り、様々な事業を削減せざるを得ないようなことがあってはなりません。
私は、ふるさと納税した人に対する翌年の控除は所得税のみにするなど、ふるさと納税制度そのものの大幅な見直しをすべきと
考えます。また、あえて付け加えれば、小さな自治体ではふる
さと納税で得られる額が大幅に減少することで必要な事業の見直に至る可能性もあり、都市部以上に自治体運営が不安定になりかねないのです。
 

<参考>

横浜市にも下記の様な「ふるさと納税」を求める事業がありますが、豪華な返礼品などはありません。
1、歴史的建造物を守りたい!活かしたい!
(歴史的景観保全活用事業)
2、国際社会を舞台に活躍を目指す若者を応援したい!
(横浜市世界を目指す若者応援基金)
3、市民活動を応援したい!
(よこはま夢ファンド/横浜市市民活動推進基金)
4、美術品の収集に協力したい!
(横浜市文化基金)
5、社会福祉の向上に協力したい!
(横浜市社会福祉基金)
6、小規模樹林地の保全に協力したい!
(横浜市協働の森基金)
7、環境保全のための活動に協力したい!
(横浜市環境保全基金)
8、道志水源林の保全に協力したい!
(横浜市のふるさと道志の森基金)
9、学校施設の整備に協力したい!
(横浜市学校施設整備基金)
10、横浜市を応援したい!
(市政全般/使途の特定なし)

ブログ筆者プロフィール

ブログ筆者プロフィール

横浜市議会議員こんの典人 (横浜市緑区)

横浜市会議員 5期目。民進党。
民間企業で働くサラリーマンの視点を大切にしながら、同時に、将来に責任の持てる自治体運営をめざし議員活動に取り組む。

横浜市会議員(緑区・民進党)

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